#モリオン【パワーストーン・天然石完全ガイド】
【モリオンパワーストーン・天然石完全ガイド】「黒水晶」と呼ばれ幻の水晶とも言われるほど希少とされているモリオン。石言葉は、『魔除け』『邪気払い』で非常に強いパワーがあると言われています。。モリオンの、効果・意味、色、原産地などについてお伝えします。
モリオンとは?
名称 | モリオン |
和名 通称 | 黒水晶 |
英語表記称 | Morion |
石言葉 | 『魔除け』『邪気払い』 |
効果 | 魔除け、不運を寄せ付けない |
意味 | 黒水晶 |
原石 | 外部からのエネルギーを受けにくいのでペンデュラムに |
アイテム | 指輪、ネックレス、ブレスレット |
原産地 | イギリス、ブラジル、中国 |
成分 | SiO2 |
結晶系 | 六方晶系(三方晶系) |
モース硬度 | 7 |
比重 | 2.65 |
色 | 黒色 |
類似石 | ブラックオニキス、ブラックカルセドニー |
強い魔除けとしてのモリオン
魅力的な漆黒色を放つモリオンとは黒水晶のことです。風水では黒は水を表し、水は悪い人間を跳ね除けると言われています。そのことから風水発祥の中国ではモリオンは魔除に用いられます。悪い人や自分を利用する人に好かれてしまうなど、人間関係を見つめ直したい場合はモリオンを持つといいでしょう。
また、黒は跳ね除ける力の他にお金を閉じ込めておく性質があると言われています。“入ってくる金を増やす”というよりも“今あるものを減らさない、止める”という働きです。どうしても出費がかさんでしまうといった場合や、誘惑に負けて散財してしう時に心の戒めとして身に付けるといいでしょう。モリオンの強いパワーはあなたの揺らいでしまいそうになる心をあるべき良い方向に導いてくれますよ。
間違いやすい、モリオンとカンゴームの違いってなに?
よくモリオンとごちゃ混ぜにされるのがカンゴームという宝石です。実はモリオンとカンゴーム、この二つは同じ黒水晶なんです。カンゴームはもともとスコットランド北部のケアンゴームズ山脈から採掘された黒水晶に名付けられたもので、歴史的な流れから名前がつけられています。ですのでこの二つに明確な成分の違いや色の違いはありません。現在鑑別機関によってモリオンという表記ではなくカンゴームと表記される場合があります。
モリオンの産地・産出地
漆黒色をした水晶であるモリオンは非常に珍しく、流通も安定しているとは言い難い状況です。しかし、モリオンの産地として有名な場所はこの3カ所となります。
モリオンと同種のカンゴーム(黒水晶)の名前の元となった場所でもあるイギリスのスコットランド北部のケアンゴームズ山脈。トルマリンで有名なブラジルのミナス・ジェライス州。そして今現在、モリオンの産出量が最も多いと言われる中国山東省です。
この3カ所に共通するのは地質が花崗岩という点で、花崗岩ペグマタイトの構成物は宝石の主要な産出源となるため、モリオンだけでなくパイライトやアメジスト、トルマリンなど他の宝石類も一緒に産出されます。その中でごくまれにモリオンが発見されるのです。花崗岩内部は微量な放射線が含まれていることがあり、この放射線に石英が当たることで石英内部に格子欠陥ができ、スモーキークォーツやモリオンが誕生するのです。
ですのでモリオンは花崗岩ペグマタイトがある場所であれば世界各国で採掘される可能性のある宝石です。実際に日本やモンゴルなどでも産出しています。しかしその多くが少し茶色がかったスモーキークォーツで本当に漆黒のモリオンはなかなか採掘できません。
他の追随を許さないモリオンの黒
モリオンはその完璧な黒色から大変希少と言われている宝石です。もともと自然界で完璧な黒色を見つけること自体困難ですから、いかにモリオンの黒色が希少か分かっていただけるかと思います。もともと黒色には鎮痛作用があると言われており、モリオンの黒は見ていると浮き足だった気持ちやイラついた気持ちを宥め落ち着いた気持ちにさせてくれます。モリオンを選ぶ時のポイントはやはりどれだけ完璧な黒であるかということ。光を裏から当てたとき、少しでも色が薄いと茶色く透けて見えます。裏から光を当てても光が通らないくらいの本当の黒色を選びましょう。ブラックホールのように何者であっても影響されない黒、それがモリオンの醍醐味です。
性質と成分
モリオンはアメジストやスモーキークォーツなどと同じ水晶(SiO2)です。無色透明の水晶にアルミニウムイオンを含んでいるものが天然の放射線を浴びるとモリオンになります。モース硬度7と宝石の中でも扱いやすくブレスレットや指輪などにしても大丈夫な強度をもっています。
比重は2.7とエメラルドやアクアマリンと同じぐらい。ガーネットの比重は3.7、ルビーは4.0ですので、周りの宝石と見比べた時に見た目のわりに重さが軽く感じるかもしれません。屈折率は1.540−1.549と高めですが、モリオンの場合は黒色が濃すぎて透明を感じないため、その多くは色を引き立たせるカットにされます。ファセットカットよりもカボションカットやビーズのように球状に穴を開けた形のものがほとんどなのはそのためです。基本的にファセットカットは宝石の輝きや透明感を主張し、カボションカットは魅力的な色をしているものや特殊な視覚効果のある宝石に施されます。モリオンを選ぶときの参考にしてみてくださいね。
天然の証明であるインクルージョンはルチルクォーツなどにみられる針状インクルージョンや液体インクルージョンなど様々ですが、光を通さないため確認するのは難しいでしょう。
加工・処理方法
残念ながら店頭で出回っているモリオン、カンゴームのほとんどのものが照射処理という人工的処理が行われていというのが現状です。照射処理とは宝石に人工的に放射線を照射し、内部に格子欠陥を作り色を変化させるために行われる処理のことです。有名なものだとブルートポーズもそうで、世に出回っているほとんどのブルートパーズにこの処理が行われています。
モリオンの場合はスモーキークォーツや無色の水晶に照射処理を行い、色の濃くなったものをモリオンとして扱っています。それだけ真っ黒なモリオンは希少で手に入らないからなのですが、現在鑑別機関ではモリオンが人工的に放射線処理が行われているか否かは正確に判断できません。ですので、それがたとえ本当に天然のモリオンであっても、鑑別書には「通常、色の変化を目的とした人為的な照射処理が行われています」という文言が入りますので注意が必要です。
どこまでの処理を許容範囲とするかは買う人の気持ち次第ですが、どうしても天然のモリオンが欲しいという場合はいかにそのお店が信頼できるかどうか個々で判断するしかありません。お店の方から仕入れの方法や産地、どういった状態で仕入れているのかを確認するのがいいでしょう。
種類
モリオンと近い種類としてはスモーキークォーツが挙げられます。スモーキークォーツもモリオンと同じ水晶です。花崗岩ペグマタイトのなかで放射線の影響をうけ焦げ茶色に変化します。放射線の量が多いほど濃い色のスモーキークォーツへと変化し、濃さが増せば増すほどモリオン、カンゴームと呼ばれるようになります。アメジストも同じく水晶で、放射線の影響で格子欠陥ができ美しい紫色に変化します。
同じ水晶なのになぜ、スモーキークォーツが茶色に変化するのにアメジストが紫色に変化するのかというと、水晶の中に入っている不純物がそれぞれ違い、それによって色が変化しているからです。アメジストはケイ素の一部が鉄イオンに置き換わって紫色になるのに対し、モリオンやスモーキークォーツはアルミニウムイオンによって色がついて見えます。同じ宝石であってもこのように内部の不純物によって色が変化し名前まで変わってしまうのは宝石の奥深さを感じますよね。
ちなみにアメジストに天然の熱が加えられるとシトリン(黄水晶)になります。シトリンのほとんどのものが人工的に加熱さているため、天然シトリンは希少で良質のものはほとんどありません。世界中で採掘される水晶ですが、天然で理想的な色合いになるものはほんの僅かしかありません。
石言葉
モリオンの石言葉は魔除け・邪気払いです。中国ではそのパワーの強さから「降魔鎮邪の石」と呼ばれていて強い力があると信じられてきました。強い魔除けのパワーを持っているモリオンは他からのエネルギーを受けにくく安定しているためいろんな人のパワーが集まる場所にも最適と言われています。例えば家族が集まるリビングや、人が家に集まる時などに置いておくのがいいでしょう。また障害物を跳ね除ける石とも言われており、周りからの悪影響を外に追い出してくれます。
モリオンと相性のいい人は人から影響を受けやすい人です。たくさんの人といるとその膨大なエネルギーに疲れてしまったり、嫌な気持ちになることはありませんか?人はいろんなエネルギーの塊ですので、繊細な人は影響を良くも悪くも受け止めてしまいます。人から受ける悪い影響をモリオンが跳ね除けてくれるでしょう。
また意思の強い人にも相性が良いと言われています。なぜならモリオンは持ち主の想いが強ければ強いほどそのパワーを発揮するという性質があると言われており、現実を動かしていく後押しをしてくれる石でもあるからです。具体的で明確な目標であればるほど良いとされ、目の前の障害物を跳ね除けてくれるとされます。